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ナソタ~ユーフォニアムとピアノのためのソナタ第1番~ (2012)
NASOTA ~ Sonata for Euphonium and Piano No.1
本ソナタを創作することになったきっかけは、私が主宰していたジャズアンサンブルで演奏するために書いた第3楽章にあたるロンド。当初は独立した曲でその名を「NASOTA Origin」といった。この曲を書いた時に、いつかこれを第3楽章とするソナタを書いてみたいと思い、その意欲を込めるためソナタに関連した題名を思ったのであるが、上記ジャズアンサンブルの名が「NAS」というものであったためこれとかけ、さらに起源と言う意味合いを加えて「NASOTA Origin」としたのである。結果、本作品は「NASOTA」となった。全3楽章からなる本ソナタは、クラシック音楽のフォーマットを器とし、その中に自分の中から出てくる/自分の好きな音を色々と詰めたものである。後になって気づいた事であるが、様々なジャンル・要素が混在しつつも、しかしごちゃまぜなものではなく、それらをあるべく形にまとめることに自分なりに努めていたように思える。また、この作品においては所謂「多楽章形式による絶対音楽」とは定義づけず、演奏者や聴き手それぞれに標題的なものがあってもいいのかもしれない。― ナソタとは空想の人物であるのかもしれないし、何かの祭典なのかもしれない、あるいは遠い歴史の彼方で忘れ去られた古代の街なのかもしれない・・・。
2012年、自身のリサイタルにて初演
【出版社】風の音ミュージックパブリッシング
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