【ユーフォニアムは吹奏楽の何でも屋さん】
ユニークな形とユニークで長くて覚えてもらいにくい名前の「ユーフォニアム」。昔は大きいのになんだかパッとしない感じで中高吹奏楽部の楽器決めでは中々希望者が挙がらなかったこの楽器も、近年ではこの楽器名を冠したアニメの影響もあってどんどん人気が高まっており、上記のような楽器決めでも希望者がたくさん集まるようになりました!
演奏音域はテナーからバスで、豊かな響きと伸びやかな音色をもち、吹奏楽ではオブリガートやベースライン、ハーモニーの内声やメロディなど様々な役割を担う何でも屋さんのような存在です。
同じユーフォニアムでも3バルブのもの、右手で4つのバルブを操作するもの、左手で第4バルブを操作するもの、コンペンセイティングシステムというものが搭載された楽器、シャンク(マウスピースを差し込む部分)が細管のもの、中細管のもの、太管のものと、様々なタイプがありそれぞれに特徴が違います。
【ユーフォニアムの構え方】
ユーフォニアムは重くさらには左右非対称なため、気を付けていないと悪い姿勢になってしまうことがよくあります。
いい姿勢で演奏することは「呼吸のスムースさや量」、「スムースで正確なフィンガリング」、「体の必要なリラックス」等につながってきますので、ユーフォニアムを構える際には下記のポイントを参考にしてみてください。
♪まずは楽器を持たない状態でいい姿勢を作ってみましょう。
♪次にその姿勢を維持することを意識しながら楽器を構えてみましょう。何となく構えた楽器のマウスピースに自分の口を持っていくのではなく、いい姿勢の状態の自分の口にマウスピースを持ってくるようにします。
♪後はこのいい姿勢を保った状態で楽器の向き・角度や手の位置を調整して、一番構えやすい所を探してみてください。
♪いい姿勢で構えると、座奏では楽器を持ち上げなくてはいけなくなる人が多いかと思います。自力で持ち上げることが難しい場合は、楽器と腿の間に自分の高さに合わせて作ったまくらを置いたり、ユーフォニアムの構えをサポートする道具もいくつか出ていますのでそれらを試してみるのもいいでしょう。
【ユーフォニアムを始める上で知っておきたいポイント】
♪ユーフォニアムは基本的には「ゆっくり」で「多く」の息が必要な楽器です。
まずは自然な呼吸の流れでゆっくりたっぷり吸い、同じようにゆっくり温かな息をスムースに楽器の中に送り続けることを意識してみましょう。
大きな音・自分にとってはまだ難しい音域・よりはっきりした音等を出そうと思うと、どうしても力任せで荒っぽく吹いてしまったり、速すぎる息で吹きたくなってしまうかもしれませんが、それはNGです。体と心の柔軟さを保ち、「ゆっくり」「たっぷり」「スムースで自然」な呼吸を意識して練習してみてください。
♪どれだけ奏法の事を学んでも、自分がどんな音を出したいのかがわかっていないといい音で吹くことはできません。楽器を演奏する際は常に、今自分が出したい音を頭の中でイメージできていることが大切です。
普段からコンサートやCDでたくさんのいい演奏・音楽を聞くことで脳内のイマジネーションはどんどん育っていきます。無限に広がる音楽の世界から、是非自分の好きな音や音楽をたくさん見つけてみましょう。
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